[2021.03.11] 【談話】東日本大震災津波から10年を迎えて
忌まわしい東日本大震災から10年の月日が経ちました。多くの尊い命が失われ、人々の日常が根元から破壊されました。そのやり場のない怒りと深い悲しみは、たとえ10年という歳月が経とうと、決して薄れるものではありません。
改めまして、震災で犠牲となられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、愛する御家族や大切な御友人を失われた方々、そして、被災された全ての方々に心より御見舞いを申し上げます。
10年が経ち、高台移転による宅地造成や災害公営住宅の建設は全て完了し、復興道路・復興支援道路も9割が開通済であるなど、インフラ関連についてはほぼ目途がついた状況です。また、産業・生業の再生という観点からも、例えば製造品出荷額等を見ても震災前を上回る水準まで回復いたしております。
しかしながら、まだ復興が「完遂した」とは言えないことも事実です。復興事業が進むにつれ生じた高台移転の跡地利用や移転先の空き区画の問題は、引き続きの課題であるほか、今なお精神的ストレスを抱える被災者への心のケア等の重要性は益々高まっています。
東日本大震災から10年、多くの公共施設等が復興事業として集中的に整備されました。今後、我が国の人口減少が見込まれる中、コロナ禍に加え、復興需要の終息後、再建した地域のインフラをどのように維持していくのかも課題です。最近では、各地域が地域資産・資源をアピールして様々な事業を行い、SNS等を通じ積極的に発信するなど、地域の活性化に向けての心強い動きも見られております。こうした動きに連動し、実際の移住や企業誘致に繋げていくことが肝心であり、国も積極的に支援していくべきであると考えております。
引き続き「心の復興」を本格化させ、被災地が再び笑顔で満ちる日を迎えられるよう、全力で取り組んでまいります。
令和3年3月11日
立憲民主党岩手県総支部連合代表
衆議院議員 小沢一郎